GACKT(ガクト)さんの終活に関するインタビューの中で
「死んだら沖縄の海に散骨してほしい」
というものです。
GACKT(ガクト)さんと私は同世代。
彼の死生観やお墓に対する考えに大変共感したので、ご紹介します。
GACKT(ガクト)さんの死生観とお墓に対する考え
2023年7月4日に50歳になったガクトさん。
彼のインタビュー記事の中で、死生観やお墓について語られていました。
記事の中から、引用します。
「遺書はね、20通ぐらい書きました。『財産はこういうふうに分けて、車は清算して』とかね。愛犬は姉だったり、スタッフに託したりとか、そういうことを書きました。ボクの墓のことも姉に伝えています。『沖縄の海に散骨してくれ』と。墓なんていりません。昔からそうなんですよ。墓に来てもらいたくないですよ。海を見て手合わせてくれるぐらいで十分。身内のお墓を買ったり、いろんなことをやったとき思ったんです。ここ(墓)にいたくないなって。ボクは毎年、沖縄に戻って実家の墓を掃除してるんですよ。今はボクの役目になっていて。最低20人から30人のスタッフを連れて墓掃除に行ってます。20代後半からお墓の掃除を手伝っていましたが、一族の人たち皆、年をとってやり手がいなくなってしまったんですよ。沖縄の門中墓(むんちゅうばか)って、もともとサイズが大きい。うちの墓は山奥にあって、古かったから建て直したんですが、今も(今回撮影した)このスタジオぐらいの大きさはありますよ。もともとは、もっとデカかった。覚えているのは6歳のとき。サトウキビ畑を車で抜けて、あぜ道を抜け山の中歩いて、たどり着くまでも大変で。大きな墓に苔も生えるし草も生えるし、汚れも全部掃除しないといけない。ハブの出ない時期に行くようにしてました。お墓だけではなく祭壇もあって、お墓と祭壇が沖縄の別々の場所にあって。うちの先祖のルーツは沖縄の南部エリア。お墓は南部にあって、ひいじいさんが北部で町を作ったから祭壇は北部にあるんです。だからお墓と祭壇の掃除は日帰りでは行けなくて。いちばん最初は6人で行ったんだけど、終わらなくて墓掃除だけで2日半かかって。ボクの後の世代には、そんな嫌なことをさせたくない。死後、毎年管理しなきゃいけない状況が続くとしんどいでしょう?だからボクは散骨でいい。海を見に来てくれて『ここにいるんだな』っていうぐらいでちょうどいい。そのうち誰も来なくなっても、誰も困らないでしょう」
ガクトさんの実家は沖縄県。
毎年20~30名のスタッフを連れて、墓掃除をしているそうです。
20代後半から墓掃除を手伝っているということは、かれこれ25年近く毎年墓掃除をしていたことに。
「お墓の管理がどれくらい大変か?」
というのが骨身にしみて分かっているんですね。
日本では現在、子どもの数が急激に減り続けています。
ということは、お墓を管理する人も減る一方ということ。
将来的に誰も管理できない無縁墓が増えていくことは明らかです。
子供のいないおひとりさまやおふたりさまはもちろん、子供がいる家庭でも、遠方に暮らしている場合はなかなかお墓の管理は難しいです。
「実家のお墓をどうするのか?」
は避けて通れない問題になっています。
そんなお墓の問題の解決法の一つとして注目されているのが、散骨です。
海洋散骨とは何?
ガクトさんも希望している海洋散骨。
最近は「海洋散骨」という言葉を聞く機会も増えていますが、実際に
・身の回りで海洋散骨をした人
・海洋散骨に参加した人
というのは、少ないのではないでしょうか?
私も50年以上生きていますが、近しい人で散骨を行った人はゼロ。
誰もいません。
そこで海洋散骨について少し調べてみました。
海洋散骨とは、
祭祀の目的をもって、故人の火葬したあとの焼骨や、墓じまいでお墓から取り出した遺骨を海洋上に散布する
ことを言います。
「散骨」というと、供養方法として「違法」や「グレーゾーン」なイメージがありました。
しかし、調べてみると、散骨自体は過去も今も違法やグレーゾーンではありません。
令和3年3月31日に厚生労働省より「散骨事業者向けのガイドライン」が発表され、ガイドラインを守って散骨を行うことは、政府公認の供養であると言えます。
散骨の需要が伸びている背景
散骨という言葉を聞く機会が増えていますが、実際の散骨件数はどのようになっているのでしょうか?
一般社団法人「日本海洋散骨協会」の統計によると、協会加入企業の散骨施行件数は
・2018年(平成31年) 1049件
・2019年(令和元年) 1215件
・2020年(令和2年) 1508件
・2021年(令和3年) 1718件
・2022年(令和4年) 2387件
と年々、増加傾向にあります。
「散骨」が増加傾向にある背景には、全国で増えつつある墓じまいの需要と関係があります。
お墓離れが進む中、お墓から取り出した遺骨の次のご供養方法の選択肢として、海洋散骨が選ばれているんです。
海洋散骨がオススメな方
散骨の方法として人気なのが、海洋散骨です。
海洋散骨は「生前、海が好きだった方」はもちろん「お墓を守ってくれる人がおらず、お墓は作らない」という方にも人気を集めています。
・生前故様が海が好きだった
・定期的なお墓参りが遠くて大変
・そもそもお墓がない
・故人と家族でよく訪れた思い出の海へご遺骨をお還ししたい
・お墓を守ってくれる人がいないので、お墓は作らない
・子や孫たちに負担をかけたくない
・もうすでに火葬は済んでおり、長きにわたり手元に遺骨がある
ガクトさんと散骨のまとめ
ガクトさんと私は年齢もほぼ同じ。
私も死んだら、遠くにある実家の墓に入りたいとは思いません。
これまでは樹木葬がいいかな?と思っていましたが、思い出の海に散骨してもらうのもロマンがあっていいな・・・と思いました。
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